星 新一
悲しむべきこと/星新一/ものがたり十二か月 ふゆ物語/偕成社/2008年 星新一さんのオチは、いつもながら秀逸です。クリスマスなのでサンタにまつわる話。 大きな邸宅に住むN氏のところにやってきたサンタクロース。N氏は、「よくいらっしゃいました。ごくろう…
星新一YAセレクション/和田誠・絵/理論社/2008年 13日の金曜日、男は二つの鏡を平行にし、12時を待ちます。長針と短針が12時のところで重なりはじめると鏡の奥に、小さく遠く、黒い影がにじむように浮かび上がりました。 「やっぱり本当だった」。男は聖書…
星新一YAセレクション/和田誠・絵/理論社/2008年 別荘地の朝、林の小道を散歩していたエヌ氏のまえにあらわれた若い女。「こんにちわ」と声をかけられても見覚えはない。 「どなた?」というと、「殺し屋ですのよ」と、簡潔な答え。見たところ虫も殺せそう…
華やかな三つのねがい/星新一ちょっと長めのショートショート/宇宙のあいさつ/和田誠・絵/理論社/2005年 人生最後の食事を終え、湖にやってきた彼女が薬をとりだし、湖の水をすくって飲もうとする瞬間、地味な服装の中年ぐらいの男から声をかけられます。 こ…
ゆきとどいた生活/星新一YAセレクション/和田誠・絵/理論社/2008年 テレビをみているとつい煩わしくなるのが、コマーシャル。それもいいところでコマーシャルがはいってきて、引き続き見ろといわんばかり。しかし民間テレビが無料で視聴できるのもスポンサ…
ゆきとどいた生活/星新一YAセレクション/和田誠・絵/理論社/2008年 ショートは、オチが先なのでしょうか。 K氏は週末の旅行の準備をしていました。天気予報は、よい天気をつげています。 K氏は五年ほど前に買った時計を大切にしていました。デパートの時…
ゆきとどいた生活/星新一YAセレクション/和田誠・絵/理論社/2008年 生活のすべてが、自動化された未来。 朝になると、音楽がわき、大輪の花弁のような銀色のスピーカーから、目覚ましコール。 マジックハンドのようなものが、テール氏を抱き起し、浴室へ。…
確認/星新一ちょっと長めのショートショート/七人の犯罪者/理論社/2007年 確認は、本人かどうか確認するもの。身分証明書、クレジットカードの所持者が必ずしも名義人であるとはかぎらない。印鑑だって当人の承諾の上で押したものか、誰かが無断で押したのか…
おカバさま/星新一ちょっと長めのショートショート/七人の犯罪者/理論社/2007年 AIの進化で、人間がしていた仕事がロボットなどにおきかわるのが現実になりました。そして膨大なデータを分析したコンピューターの判断が重要視されるようにもなりました。 …
きまぐれロボット/星新一・作 和田誠・絵/理論社/1999年・薬のききめ 忘れてしまったことを思い出す画期的な薬を発明した男。資金援助をアール氏に申し込みます。 一錠飲めば昨日のこと、二錠飲めば二日前、三錠飲めば三日前のことを思い出します。 害はない…
番号をどうぞ/星新一ショーショートセレクション/理論社/2002年 休暇で山の湖でボートで遊んでいたエヌ氏。ボートが転覆し何とか岸にたどりつき、びしょ濡れの服をかえようと離れた町で服を買おうとするが・・・。 店ではまずクレジットカードの番号といわれ…
重要な任務/星新一ショートショートセレクション/和田誠・絵/理論社/2003年 舞台は核戦争で人類が滅亡したか、はたまた地球温暖化で文明が失われたか、とにかくわずかばかり残った人類の物語。 狩猟を主とし、洞穴にすんでいた若者のボギが、毒蛇にかまれて…
これまでは、個人的に楽しむだけだった小説。 最近は語ってみたらと思うことも。 とはいっても長いものは無理ですが、例えば星新一のショート。オチがあざやかで楽しめそうだが・・・? 「魔法の大金」は、ぐうたらな男が魔法にたよろうと、悪魔をよびだし、…