どんぴんからりん

昔話、絵本、創作(短編)などを紹介しています。

絵本(日本)

しまふくろうとふゆのつき

しまふくろうとふゆのつき/手島圭三郎・作/偕成社/1993年初版 ページいっぱいにえがかれたおおきなしまふくろう。広く広げた羽根の一枚一枚が鮮明にえがかれ圧倒的な存在感があります。 雪ですべてがおおわれ、シーンとした森。 真っ黒な空に輝く月。 獲物を…

しろのえほん

しろのえほん/まるめはな・作 丸尾靖子・絵/童心社/2025年 図書館の新刊コーナーで。 表紙はもちろん、ペラペラめくると背景もしろ。 でも、めぇ めぇ ふーっ ふわり もくもく ・・・ と、小さな字に 目を凝らすと。 たんぽぽの綿毛や、入道雲、白鳥、雪など…

おじいちゃんのまち

おじいちゃんのまち/野村たかあき・作絵/講談社/2004年新装版 おかあさんとぼくは、ひさしぶりに おじいちゃんの家にいった。 おかあさんは、「おとうさん ひとりぼっちで たいへんですから、わたしたちの家に、きてくださいね」といいいましたが、「わしは…

こねこのぴっち

こねこのぴっち/ハンス・フィッシャー 石井桃子・訳/岩波の子どもの本/1954年 図書館の岩波の子どもの本コーナーから借りてきました。1954年の出版(原著は1948年)です。このあと、原著に近いという大型本が1987年に出版されているといいます。 でてくるこ…

ちさとじいたん

ちさとじたん/坂田寛夫・詩 織茂恭子・絵/岩崎書店/1997年 日本の四季を織り込んだ13の詩からなる絵本。 小さな女の子ちさに、名前を聞かれ、「たろ」とこたえる”じいたん”<なまえ> おじいさんでなく ”じいたん”という響きが あったかく聞こえました。そ…

おそとがきえた!

おそとがきえた!/角野栄子・文 市川里美・絵/偕成社/2009年 花咲チラおばあちゃんは、ねこちゃんというねこと、なかよくくらしていました。 おばあちゃんの小さな家は、高い建物で三方をかこまれ、朝でも夕方みたいで、夕方でも夜みたいでした。たくさんつ…

みんなが知りたい!文字のひみつ

みんなが知りたい!文字のひみつ/「文字のひみつ」編集室編/メイツ出版/2025年 あたりまえにつかっている文字ですが、誕生からどのようにして広がっていったのかの歴史が、写真やエピソードもまじえて、読みやすくコンパクトにまとめられていて便利です。 一…

ねむいねむいねずみと おばけたち

ねむいねむいねずみと おばけたち/佐々木マキ/PHP研究所/2007年 一日中歩いてくたびれたねずみくん、森の中で、やっとねむそうなのに、つぎつぎ、お化けにじゃまされて・・ シリーズもので、ほかのものをみていると、おなじみのお化けがでてきて、興味がわく…

ねこのおふろや

ねこのおふろや/くさか みなこ・文 北村裕花・絵/アリス館/2023年 夜、人がねしずまった真夜中に ひっそりと ひらく一軒のお風呂屋さん。猫専用のお風呂屋さんです。猫のお風呂屋さんも人間同様。番台、待合室、脱衣所、体重計、飲み物販売機があります。つ…

じーつ

じーっ/中山信一/偕成社/2025年 表紙の男の子の小さな小さな目が じーつ! と見つめるのは? 空を飛ぶ飛行機 屋根の上の鳥の親子 窓から雨をみていると まちが ぐんにゃり 雨上がりの カエルさん そして ケーキを じーと ながめ ろうそくをけすと 誕生日の …

ひみつの おまけだね

ひみつの おまけだね/松田もとこ・文 菅野由貴子・絵/文研出版/2025年 おばあちゃんと孫の女の子。 絵本を読んでくれ、昔話をしてくれたり、散歩を一緒にしたおばあちゃん。 ところが、おばあちゃんは、だんだんと 外に でなくなりました。 「いきるの、あき…

ラッテとふしぎなたね

ラッテとふしぎなたね/庄野ナホコ/小峰書店/2025年 ねこのラッテの庭には季節の草花や木があふれています。 ある日、みどりいろのふしぎな鳥がとんできて、くわえていた種を、ぽとりとおとすと、すぐにとんでいってしまいました。 ラッテは いろいろ調べたり…

なきむしこぞう

なきむしこぞう/今村葦子・作 酒井駒子・絵/理論社/2016年 以前、酒井さんの絵本を見て、独特の絵のタッチに魅了されました。絵本で絵からはいるのはあまりありませんが、色を抑えた感じの絵は、落ち着いて感じで、大人にも見ごたえ抜群です。 しずかな夏の…

山の木、とどけ! つなげる つながる 木の仕事

山の木、とどけ! つなげる つながる 木の仕事/キッチンミノル/テキサスブックセラーズ/2025年 新しい、木の机の誕生までを、木をきりだすところからはじまります。 山の木をきりだすためには、まず 木を運ぶための 道づくりから クローラーダンプで、丸太を…

きょうのコロンペク コロンペクの1しゅうかん

きょうのコロンペク コロンペクの1しゅうかん/クリハラタカシ/福音館書店/2023年 なんだかよくわからないシュールな世界。 小型でコマ割りの絵。読み聞かせ拒否感がいい。 登場人物が表紙に勢ぞろい。 いたるところへ出かけていくコロンペク。必ず家族のも…

キツネくんとツルくん

キツネくんとツルくん/木坂涼・作 洞野志保・絵/PHP研究所/2021年 キツネくんは、ある日、ツルを食事に招待しました。ツルは喜んでやってきましたが、だされた料理はみんなお皿の上。ツルはうまく食べることができません。 それから少しして、今度はツルがキ…

なすの与太郎

なすの与太郎/野菜列伝 其の三 伝説の弓士/川端誠/BL出版/2009年 那須与一から六代あとと自称するおじいちゃん、孫娘の小茄子ちゃん、千利休ならぬ千休利がでてきて、顔はナスとキュウリとくれば夏の定番の野菜。 那須与一、千利休を知らないと、ダジャレが…

本は ともだち・・ほんともツアーへようこそ

本は ともだち・・ほんともツアーへようこそ/スギヤマカナヨ/子どもの未来社/2025年 図書館新刊コーナーで。 案内役のほんちゃんといっしょに、七人が ほんともツアーへ。 本の世界を 「想像のとびら」「冒険のとびら」「レッスンのとびら」「知識のとびら」…

おおきな かべが あったとさ

おおきな かべが あったとさ/文・サトシン 絵・広瀬克也/文溪堂/2021年 クロネコどこへ なにをしにいく? おっと、目の前に壁。 壁を乗り越えると もっと高い壁 そこを乗り越えると もっともっと 高い壁 そこも乗り越えると もっともっと もっと高い壁 なん…

100このたまご

100このたまご/作・ももろ/マイクロマガジン社/2025年 ネズミのモリーのレストランは、美味しいたまご料理が食べられると評判のお店。 ある日モリーのお店のドアの前に 100個の卵がおかれていて、そこに、たまごをぜんぶつかって 料理をつくってほしい…

絵の中のどろぼう

絵の中のどろぼう/文・友部 正人 絵・スズキ コージ/架空社/2025年 初版は1983年ばるん舎の発行。再版がまたれていた絵本。 スズキコージさんの絵を見慣れていると、これはこれはびっくり。モノクロ、黒の濃淡だけです。 友部さんの着想もびっくりで、どろぼ…

えのないえほん

えのないえほん/斉藤倫・作 植田真・絵/講談社/2018年 字のない絵本があったら、絵のない絵本があってもおかしくありません。 まったく絵がないわけではありません。ページの途中に折込のような絵があり、森や花が淡い色で最小限に描かれていますが、基本、…

まっている。

まっている。/村上康成/講談社/2020年 「まっている」 なにを? 男の子が、ウキを見つめて、魚がかかるのを まっている。 クモがていねいに巣をはって、トンボやバッタがかかるのを まっている。 花は、きれいな色と、とっておきの においで、ハチや蝶がとま…

ときの鐘

えほん ときの鐘/小林豊/ポプラ社/2024年 江戸の一日は、明け六ツの鐘の合図にはじまり、暮れ六ツの鐘で、一日が終わります。 新吉と鐘役のじっちゃん、オランダ人のヤンが、日本橋石町の鐘楼からみている夕暮れの江戸。 富士山、江戸城を背景に、家がぎっし…

なにを たべたか わかる?

なにを たべたか わかる?/長 新太/絵本館/2003年 ネコが大きな魚を釣りあげ、かついでいます。ネコは前を見て、魚の口は、ネコの背中。 魚は、ネコの知らないうちに、ねずみ、うさぎ、イヌ、やぬき・・・、をパクリ。 魚の重いこと重いこと。ネコは ぎゅっ…

いろいろ たべもの

いろいろ たべもの/内田有美・作絵/偕成社/2025年 見開きのシルエットの絵を めくると、次のページに いろいろな食べ物が。 白いたべもの、黄色いたべもの、オレンジのたべものからはじまって、くろいたべものまで。 クイズ形式の絵本ですが、シルエットでは…

ちへいせんのみえるところ

ちへいせんのみえるところ/長新太/絵本塾出版/2025年 背景ははじめからおわりのページまで同じ構図。 海らしきところあらわれるのは? でました! につづけて あらわれるのは 子ども ぞう 火山 くじら、ぺんぎん(海だからふしぎなしか) ビルも出てきます。…

だいじょうぶ だいじょうぶ

だいじょうぶ だいじょうぶ/いとうひろし/講談社/2006年 子どものころ、ケガしたときに、よくいわれたのが、「痛いの痛いの飛んでいけ!」 自分の子どもにもよくいっていました。 それから、「ちちんぷいぷい」もよく言っていた気がする。 「だいじょうぶ だ…

とーんだ とんだ

とーんだ とんだ/文・中川 ひろたか 絵・長谷川善史/Gakken/2025年 「とーんだとんだ、なーにがとんだ?」の掛け声にあわせて、子どもたちが「〇〇がとんだ」と答えながらジェスチャーする遊びがもとになったという絵本。 絵本では、ちょうちょがヒラヒラ、…

巨石運搬!海をこえて 大阪城へ

巨石運搬!海をこえて 大阪城へ/鎌田 歩/アリス館/2024年 熊本城や姫路城を見たことがありますが、巨大な石垣と大小の石が巧みに積み上げられているのを見ると、どれだけ多くの人がかかわっていたのか気になります。 この絵本は、大阪城につかわれた巨大な石…