どんぴんからりん

昔話、絵本、創作(短編)などを紹介しています。

あまんきみこ

わたしのかさは そらのいろ

わたしのかさは そらのいろ/あまんきみこ・作 垂石眞子・絵/福音館書店/2015年(2006年初出) なくした傘のかわりに お母さんにかってもらったのは そらいろのかさ。 「あおが すきなの。だって、はれた ひの そらの いろよ」 雨の日、「わたしの かさは そ…

あるひ あるとき

あるひ あるとき/あまんきみこ・文 ささめやゆき・絵/のら書店/2020年 近所の子、ユリちゃんが、遊んでいたこけしを ずらりねかせ ねむっている姿をみながら、おさないころ かわいがっていた こけしの「ハッコちゃん」のことを 思いだした”わたし”。 ”わたし…

鉢かづき

鉢かづき/あまんきみこ・文 狩野富貴子・絵/ポプラ社/2004年 備中の守、さねたかの娘の母君は、死期をさとり娘の頭に、肩が隠れるほどの大きな鉢をかぶせてなくなります。姫が十三のときでした。 新しくきた奥方は、鉢をかぶっている姫を嫌がり、お子ができ…

海の小学校

海の小学校/あまん きみこ・文 いとう えみ・絵/本願寺出版社/2015年 「ピアノのいしゃ」と自称するおじさんの助手として海の小学校にでかけたヒロシ君。 お母さんが、ひとりぼっちで留守番することになったヒロシくんを心配して、おじさんに頼んでいたので…

だんだんやまのそりすべり

だんだんやまのそりすべり/あまん きみこ・作 西村 繁男・絵/福音館書店/2002年 みんなと、だんだんやまへそり滑りにいったいっちゃんですが、そり滑りは苦手。 はじめがなかなか踏み出せなくて、他の子が声をあげて、すべりおりていったのをみて、はなのお…

ゆうひのしずく

小学校一年生の国語教科書にものっている作品です。 ありはきりんの頭に登って、これまでに見たことのない世界をみます。 一方、きりんもそっとありを地面におろしてあげて、地面にさく赤いちいさな花をみつけます。 いつも狭いところしかみえなかったありさ…

よもぎがはらのおともだち

よもぎがはらのおともだち/あまんきみこ・さく やまわきゆりこ・え/PHP研究所/1985年 あまんきみこさんのやさしさと、なつかしさを覚えるやまわきさんの絵です。 よもぎがはらで、ともちゃんの風船を飛ばしてしまったたあちゃん。 わざとではなかったので…

うぬぼれ鏡

うぬぼれ鏡/あまんきみこセレクション4 冬のおはなし/三省堂/2009年 中学三年生の節子は、しんせきの叔母が「この家にくると、自分の顔がきたなく見えてこまるわ。うぬぼれ鏡を、ひとつぐらい、おいてらっしゃいよ。」といったのをききとがめます。うぬぼれ…

ふうたの雪まつり

ふうたの雪まつり/あまんきみこセレクション4 冬のおはなし/三省堂/2009年 人間になって”かまくら”にいきたいというきつねのふうた。 山のおじいさんからきいた人間にばける3つの方法の三つめがどうしても思い出せません。 タクシー運転手の松井さんの車に…

松井さんの冬

松井さんの冬/あまんきみこセレクション4 冬のおはなし/三省堂/2009年 秋編に続いて、冬編。タクシー運転手の松井さんは、あいかわらず乗車拒否しません。 イチョウの葉がまう深夜に乗せた客はクマに似ていました。会社に帰った松井さんは、タクシーの中に財…

花と最終電車

花と最終電車/あまんきみこセレクション4 冬のおはなし/三省堂/2009年 小学校の国語教科書にのっているというので、あまんきみこさんの童話を読み始めました。 どれも優しさがあふれていますが、このお話も優しい。 多くの花が土の中にねむっているのに、一…

野のピアノ

野のピアノ/あまんきみこセレクション3 秋のおはなし/三省堂/2009年 調律師のおじさんのところに、トランプの箱二つぐらい重ねたぐらいの小さな小包がとどきます。 草野保育園の園長さんからです。 おじさんはおととい草野保育園のピアノ調律にいって、その…

松井さんの秋

松井さんの秋/あまんきみこセレクション3 秋のおはなし/三省堂/2009年 テレビドラマや小説では珍しくないが、主人公が同じ連作で4話が収録されている。 ひとつひとつのお話が独立しているが、同一の主人公がでてくるのでスムースにはいっていける。 タクシー…

雲/あまんきみこセレクション2 夏のおはなし/三省堂/2009年 8月は終戦前後のことがテレビドラマや記録映像で取り上げられ、あらためて戦争を考える機会が多い。 「玉音放送」をめぐって、反対する陸軍との切迫した状況がNHKで放送されていたが、この当時…

ちいちゃんのかげおくり

ちいちゃんのかげおくり/あまんきみこセレクション2 夏のおはなし/三省堂/2009年 空襲警報のサイレンで、おかあさんとおにいちゃん、ちいちゃんが一緒ににげているうちに、ちいちゃんはいつの間にか一人になってしまいます。 しらないおじいさんがだいて走っ…

きつねの写真

きつねの写真/あまんきみこセレクション2 夏のおはなし/三省堂/2009年 ごんざ山にすむ木こりの松ぞうじいさんとまごのとび吉のところに、きつねの写真をとりたいと若い新聞記者がやってきます。 松ぞうじいさんは「人間にうちとられたり、病気かかったりし…

えっちゃんの森

えっちゃんの森/作:あまん きみこ 絵:西巻 茅子/フレーベル館/2002年初版 たぬき新聞にミスたぬきと紹介された「えっちゃんはミスたぬき」、どんどんセミをつかまえセミにかえられててしまう「だいちゃんぜみ」、空のうえのいろとりどりのふうせんばたけ…

北風ふいてもさむくない

北風ふいてもさむくない/文:あまん きみこ 絵:西巻 茅子/福音館書店/2011年初版 クリスマスのころ読みたい絵本。 かこちゃんは、おかあさんにあんでもらった赤いマフラーでおでかけ。 「北風ふいてもさむくない」とうたいながらいくと青いマフラーをした…

きつねのおきゃくさま

きつねのおきゃくさま/作:あまん きみこ 絵:二俣 英五郎/サンリード/2001年初版 教育出版の二年生の国語にのっていたので、図書館からかりました。 先生による指導の記録もあり、絵本ナビには60人をこえる感想があります。 教科書にのるだけあって、読ん…

ひみつのひきだしあけた?

ひみつのひきだしあけた?/あまん きみこ・さく やまわきゆりこ・え/PHP研究所/1996年初版/2008年新版 押入れのすみっこから桜色の毛糸玉がころりでてきて、チイばあちゃんはベレー帽を編もうとかぎ針を探し始めます。 とらねこのとらたがはなをぴくぴく…

トントントンをまちましょう

トントントンをまちましょう/あまん きみこ・作 鎌田暢子・絵/ひさかたチャイルド/2011年初版 山あいの町に、夕方から雪が降りだすと、おかあさんはあわてて甘酒を作り始めます。みこちゃんが甘酒づくりを手伝っていると、トントントンと、玄関のドアをたた…