どんぴんからりん

昔話、絵本、創作(短編)などを紹介しています。

創作(日本)

コスモスさんからお電話です

加代の四季/杉みき子・作 村山陽・絵/岩崎書店/1995年 ある日、お昼過ぎから降り出した雨が,夕方になって止み、ルミがおやつを食べていたら、電話がルルンと鳴ります。 「もし、もし。こちら,コスモス通信局。昨日のお礼です。東の空を見てください。」 電…

祈りの橋

小さな町の風景/作・杉みき子 絵・佐藤忠良/偕成社文庫/2011年 学校でバレー部に入り、早朝のジョッキングを続けていた少女が、折り返し地点の橋で、いつか出会うようになった白髪の老女。 ほぼひと月に一回の割合で会う老女が、白い紙きれを川へはなそうと…

夜のくだもの屋

小さな町の風景/作・杉みき子 絵・佐藤忠良/偕成社文庫/2011年 新潟県上越市で書き続けているという杉みき子さんの作品。創作まで手を広げると、いろいろな出会いがあります。ついこの間まで、安房直子さんやあまんきみこさんの作品も読んだことのなかった自…

春よこいこいホーホケキョ

春よこいこいホーホケキョ/作:宮川 ひろ 絵:渡辺 有一/ポプラ社/2004年初版 山の村のちいさな小学校。 七人の一年生が、かわるがわる風邪をひいて、ようやく顔をそろえます。 今日は節分、1年生だけに、うれしいことのある日です。 山の村では、ずっと昔…

たんぽぽ先生あのね

たんぽぽ先生あのね/宮川ひろ/ポプラ社/2001年初版 3冊目の宮川ひろさんの作品です。小学校3年生が舞台。 宮川さんのえがく先生は、とても素敵な先生です。 ときにニュースで注目をあびる先生には、首をかしげたくなるところもありますが、ほんの一握りでも…

ぼくの学校ぼくひとり

ぼくの学校 ぼくひとり/作:宮川 ひろ 絵:長野 ヒデ子/ポプラ社/1999年初版 シゲキ君の家族以外はみんな60歳以上のさくら谷村。 人口は31人と、いまは日本の各地にみられる限界集落。 しかし、さくら谷村には新しい風がふいてきます。 きっかけは、ひ…

さくらの下のさくらのクラス

さくらの下のさくらのクラス/作:宮川 ひろ 絵:ふりやかよこ/岩崎書店/2010年初版 CDですが宮川ひろさんの語りを聞いてどんなものを書かれているのかなと思って、とりあえず借りてきました。 小学校二年生の新学期、一年生の担任だった先生と別れるとこ…

お父さんのラッパばなし

お父さんのラッパばなし/作:瀬田 貞二 絵:堀内 誠一/福音館書店/2009年 お父さんが、中学一年のお姉ちゃん,小学五年のお兄ちゃん、幼稚園に通っているもとちゃんにしたお話が14話のっています。 いずれも10分以内で話せそうで、どちらかといえば、少人数…

三人兄弟・・松谷みよ子

松谷みよ子おはなし集5/松谷みよ子・作 梅田俊作・絵/ポプラ社/2010年 ある長者の屋敷に夜な夜な化け物がでて、下の娘をのぞいて、みな食い殺されてしまう。そこで長者は化け物を退治したものを娘の婿とし、長者の跡継ぎにするという立札をたてる。 この立…

七男太郎のよめ・・松谷みよ子

松谷みよ子おはなし集5/松谷みよ子・作 梅田俊作・絵/ポプラ社/2010年> 母親が亡くなるとき、頭に黒い木の鉢をかぶせたので、鉢かつぎ姫とよばれるようになった姫。 殿様が再婚した継母は、姫につらくあたり、悪口をいいたてるので、殿様は姫を外につきだし…

風のふくろ

風のふくろ/なしの実ころり/としばあちゃんのむかしむかし/民話らいぶらり/2010年刊/山田としこ 風売りの男が様々な風が入っている袋を売るという話。 和尚さんに言われて、小僧が風を買いに行くが、あまりに多くの風の袋があるため、和尚さんから言われた風…

ばあばの手

ばあばの手/西澤怜子・作 山中冬児・絵/銀の鈴社/2009年初版 ファンタジーやメルヘンもいいが、3月10日の東京大空襲の死と赤ちゃんの誕生という死と生が交差するこんな話もじっくりと聞きたいもの。語ってみたい気もしますが、30分は超えそうなので、これも…

水をはこぶ少女

水をはこぶ少女/西澤怜子/愛蔵版県別ふるさと童話館 埼玉の童話/リブリオ出版/1997年初版 いつも利用している図書館には、日本、外国の昔話のコーナーがあって、そのコーナーで大半は用がたりています。 しかし、先日、童話のコーナーをみていたら「埼玉の童…

魔女の宅急便

これまでは山本周五郎、松本清張、藤沢周平などで、児童向けの本にはあまり縁がなくなっていたのが、昔話を読み始めてから児童向けの本にも目がいくようになってきた。視力が弱くなって読むスピードもおちてきて、前のように乱読といかなくなってきたのはや…

ハチドリのひとしずく

ハチドリのひとしずく/辻 信一監修/光文社刊/2005年 宮沢賢治の作品にでてくるハチドリ。そしてナスカの地上絵にでてくるハチドリ。 もうひとつ感銘した「ハチドリのひとしずく」も忘れることができない。 森が燃えていました 森の生きものたちは われ先にと…