昔話(アジア)
中国少数民族のむかし話/邸奎福:編・訳/求龍堂/1998年 出版時8万2千人というブーラン族のむかし話。 白鷺が強いものを探して、はじめは太陽に最も強いかたずねると、太陽は霧が自分を遮るといいます。 霧に聞くと、風に飛ばされてしまう。 風は、穀物の山は…
中国少数民族のむかし話/邸奎福:編・訳/求龍堂/1998年 出版時255万人というブイ族のむかし話。 二匹の子ヤギが、山のふもとの川へ水を飲みにむかうとちゅう、腹が減った大熊に食べられそうになり、兄ヤギは、じっと思案の末、「水を飲みに行かせてください…
チベットの昔話/アルバート・L・シェルトン 西村正身・訳/青土社/2021年 木こりの息子が険しい道を下っていた時に見つけた皮の袋に、三百グラムの銀塊10個が入っていました。 息子は父親に、銀塊のことは誰にも言わないでおこうといいます。しかし、木こり…
オックスフォード世界の民話と伝説11 インド編/中川正文・訳/講談社/1978年改訂版 いつもネコにおびえていたネズミでしたが、そのネコが畑のわなにかかってしまい、動けなくなりました。その間に、食べ物を探そうとしていると、こんどはマングースとフクロウ…
オックスフォード世界の民話と伝説11 インド編/中川正文・訳/講談社/1978年改訂版 インド版の「わらしべ長者」です。日本版は自分がなぜ長者になったかをはなしませんが、ここでは長者になったわけを商売仲間に話します。 母親に育てられた一人息子が、お金…
人になりそこねたロバ/インドの民話/タゴール瑛子:編訳/筑摩少年図書館/1982年 ゆとりがないと宝石類には縁のない生活。昔話に真珠があまりでてこないのは、やはり高根の花だったのかも。 モティという少年は、おとな顔まけのうまい真珠とりでした。毎朝高…
ハイリブの石/モンゴル民話集/松田忠徳・訳/富士出版/1988年 むかしむかし、欲深いお坊さんが、ひとりものの大工に家を作ってもらうよう頼みました。 家を作ってくれたら、ほとけさまに、幸せになるようお願いしてやろうという坊さまでしたが、手に斧さえあ…
ハイリブの石/モンゴル民話集/松田忠徳・訳/富士出版/1988年 村一番の大金持ちのところから、コメや麦、豆のはいった袋が貧乏人のところへ飛ぶというお話。 オボという大金持ちのところで二十年以上も炊事係と働いていたホルチャという男が、ごはんをこがし…
人になりそこねたロバ/インドの民話/タゴール瑛子:編訳/筑摩少年図書館/1982年 子どもがなく、日ごろから子どもをほしいと思っていた洗濯屋のマダが、ある塾の前を通りかかり、「わしがどれだけりっぱな先生かしっているのかね。おろかなロバだって一人前に…
子どもに語る中国の昔話/松瀬七織・訳 湯沢朱美・再話/こぐま社/2009年 昔、あるところに、母親と三人の娘がいました。母親が、おばあちゃんの誕生日を祝うため上等な小麦粉でつくった”桃まんじゅう”をつくってでかけると、三人の娘が留守番することになりま…
キムさんの韓国民話/野村敬子・編 藤田のりとし・絵/星の環会/2001年 「トッケビ」は「トケビ」ともいうのでしょうか。この話のイラストでは、日本の鬼を思わせます。 この韓国民話では、「むかし むかし 虎が煙草をすっていたころ」と、はじまります。 親を…
子どもに語る中国の昔話/松瀬七織・訳 湯沢朱美・再話/こぐま社/2009年 中国で、大工の神さまといわれるルーパンの修業時代の話です。 腕のいい大工の父親のもとで、大工仕事を習っていたルー・パン。 息子が腕を上げ、もう教えることはないと思った父親は、…
語りつぐ人々 インドの民話/長弘毅/福音館文庫/2003年 母親と息子、娘、息子の嫁の四人暮らし。息子は遠く出稼ぎに行って留守でした。母親は体が弱っていて、働き手は嫁と娘で、仕事はいつも張り合っていました。 ある日、嫁と娘は籾摺りにでかけましたが、…
語りつぐ人々 インドの民話/長弘毅・訳/福音館文庫/2003年 あれこれ いいわけもさまざまです。 三人の男が連れ立って帰る途中、日が暮れて野宿することになり、夕食にキール(乳粥)をつくり、あらそって貪り食いました。それでも多すぎて、残りは明日の朝食…
大人と子どものための世界のむかし話 インドのむかし話/坂田貞二 編訳/偕成社/1989年初版 三人の若者が冒険の旅にでました。 木工は木目の細かい白檀の木から空とぶベッドがつくれ、金細工師は骨さえ残っていれば、どんな動物でもその場でいきかえらせること…
銀のかんざし/世界むかし話 中国/エド・ヤング・絵 なたぎりすすむ・訳/ほるぷ出版/1979年 兄がチャンパオ、弟がチャンションという兄弟。財産わけのとき兄がほとんどひとりじめし、弟は年とった馬を二頭。 弟は二頭の馬で薪を売り歩いていましたが、その馬…
銀のかんざし/世界むかし話 中国/エド・ヤング・絵 なたぎりすすむ・訳/ほるぷ出版/1979年 鼻が長くなるといえば、空に上るというイメージですが、ここでは、二人の兄弟がでてきて、兄が大金持ちになり、弟も同じように試みるが、ひどい目に合うという昔話の…
犬がワンワンと鳴くわけ/世界の犬の民話/日本民話の会 外国民話研究会:編・訳/ちくま文庫/2017年 西王母の誕生日の宴席に、さまざまな神仙が天宮に集まってきました。この宴席で天蓬元帥がたいへんに美しい月の宮の嫦娥にあい、そのとりこになってしまいま…
オックスフォード世界の民話と伝説11/インド編/中川正文・訳/講談社/1978年改訂 バラモン生まれのハラスバーミンは、身分が高いのに町の家を一軒一軒たずねて、食べ物をもらってあるき、それがすむと森の中できびしい修行をしていて、町の人からうやまれてい…
チベットのものいう鳥/田海燕・編 君島久子・訳/岩波書店/1977年 あるところに「人を泣き笑いさせる技を備えた」紙切りの老人がいました。 紙で虫や魚を作り、ぷーっと息を吹きかけると、たちまち生きた虫や魚になってぴちぴちとおどりだす。ひとしきり遊ん…
チベットのものいう鳥/田海燕・編 君島久子・訳/岩波書店/1977年 ある国の王のおそばつきが、奇術を用いて、精巧な玩具を作り、王さまのごきげんをとって高い位につき、王さまのお気に入りであることをかさにきて、おごりはじめます。 人々は、かれと争うこ…
チベットのものいう鳥/田海燕・編 君島久子・訳/岩波書店/1977年 「王様の耳はロバの耳」は、よく聴くおはなしの一つですが、この前編にあたる「ふれると黄金になる話」というのがあり、どちらもミダス王が主人公だといいます。 このチベットの話もおなじよ…
ほんとのほんとのむかしばなし―中国の寓言集 (1)ファン・イーチュン・再話 チャン・シーミン・絵 君島久子・訳/ほるぷ出版/1985年 ほんとのほんとのむかしばなし―中国の寓言集 (2)ツオ・ニイ・再話 テイエン・ユアン・絵 君島久子・訳/ほるぷ出版/1985年 日…
大草原に語りつがれるモンゴルのむかし話/Chチメグバータル・監修 籾山素子:訳・再話 藤原道子・絵/PHP研究所/2009年 みなし子のブシという少年が、湖で矢一本で鳥をなんと312羽も射止め、王さまの娘をお嫁にもらおうと、その鳥を宮殿にもっていきます…
昔話のさまざまなキャラクターも楽しみの一つです。・モンゴルの昔話(大草原に語りつがれるモンゴルのむかし話/Ch.チメグバール監修 籾山素子 訳・再話 藤原道子 絵/PHP研究所/2009年初版)にでてくるショルマスは、脚注によると女の妖怪で、灰色の髪…
大草原に語りつがれるモンゴルのむかし話/Chチメグバータル・監修 籾山素子:訳・再話 藤原道子・絵/PHP研究所/2009年 他人のウリを盗んで暮らしていたみなし子が、子どものいないおじいさん、おばあさんに育てられることになり、牛の世話をするように…
スーポーおじさんの世界ふしぎ物語3/なだいなだ・訳/筑摩書房/1983年 狩りをしているうちにお伴のものからものから離れてしまった王さまが、湖で心地よい歌を歌っていた少女とあい、結婚しますが、一つ条件がありました。それは「水にふれさせてはいけません…
銀のかんざし/世界むかし話 中国/なたぎりすすむ・訳/ほるぷ出版/1979年 鼻が長くなるといえば、日本の昔話だと長者の娘の鼻を長くする、ヨーロッパだとお姫さまの鼻を長くして、それを治す見返りに、大金などを手にします。 この中国の話は、二人兄弟の弟が…
銀のかんざし/世界むかし話 中国/なたぎりすすむ・訳/ほるぷ出版/1979年 毎日、山でシバを刈っては、そのシバを売って暮らしを立てていた太郎と次郎という二人の兄弟。 この二人が山へ行く途中、いつも一人の娘を見かけます。太郎も次郎も、この娘を嫁さんに…
魔法のゆびわ/世界むかし話13 インド/光吉夏弥・訳 畠中光亨・絵/ほるぷ出版/1979年 チャンドーという大どろぼうとチャコーラという王さまのかけあいが楽しい話です。 チャンドラーは動物や鳥の言葉までわかるという大どろぼう。泥棒など一人もいないという…