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ゾウの森とポテトチップス/写真・文:横塚 眞己人/そうえん社/2012年初版
ゾウとポテトチップスというとりあわせを不思議に思いました。
ボルネオ島に住む、オランウータンやゾウがでてきて、ゾウの表情が豊かなことにきがつかされますが、どうもゾウの表情がくもってきているようです。
というのは、森が切り開かれ、アブラヤシの木が大規模に植えられて、野生動物の住む場所がどんどん少なくなってきているのです。
このアブラヤシの木からパーム油ができて、世界中に輸出され、ポテトチップスやカップめん、マーガリン、洗剤やシャンプー、インキ、化粧品など生活にかかせないものにつかわれているというのです。
おもわず、自分の家でつかっている油のことを聞いたら、菜種油ということで一安心。
ときには、民家をこわしてしまうゾウですが、それでも住民はゾウが好きだといいます
普段、日本に住んでいる私たちは、意識さえしていない外国のできごとですが、知らず知らずにつかっているものの裏側に、考えさせられることがよこたわっています。

