いろいろな絵本にであって驚くのは、おなじような作りにならないこと。
<絵本を開く> 右からと左からページをめくる二種類。これだけでなく巻物風は広げていきます。文字が縦書きなのが右から、横書きなのは左からというのは目線を考慮したものか。外国のものは、左からと思っていると必ずしもそうなっていません。
<文字と絵> 絵本は文字と絵。文字は活字、手書き文字などがあるが、活字の書体にもいろいろ。手書き文字も一律ではありません。文字の大きさもポイントの一つ。文字がないという絵本もありました。
文字と絵のバランスもさまざま。見開いたぺージの左に文字、右に絵というのはもっともオーソドックス。しかし最近の絵本にはこうした構成になっているのは少ない。文章部分が枠に入っているもの、絵に直接描かれたものなど。さらに吹き出しを利用したものも。
絵も油絵、絵の具、色鉛筆、布絵、鉛筆といったものから切り絵があり、さらにCGなど。作者が絵のあちこちにちりばめている遊びも楽しい。
ページの使い方も、ページが折込になって広げると4ページにもわたる描き方や縦に描かれているものも。
思いがけない仕掛けにびっくりすることもあります。
<紙質> 絵本の紙質は、雑誌などと比較するとしっかり?したものが使われています。世代を通じて読み継がれている絵本にとっては欠かせません。
<大きさ> 大きさも、小型からやや大きめ、さらに大人二人が必要になる大型絵本など。横に長いもの、縦に長いものも。ただ、収納を考えると大きさがバラバラなのは取り扱いが不便です。
<表紙と裏表紙> 表紙と裏表紙にも工夫があって、表と裏がつながっているもの、さらに本文を補完する裏表紙もあります。見返し部分にはあまり目がいかないのですが、ここにも、さまざまな工夫が見られます。
舞台が外国では、作者が現地を取材して丹念に描いていることも忘れてはいけないことですし、訳者の方の工夫で、ポイントをついた親しみやすいタイトルになっているものも。
一冊の絵本に込められている努力に感謝です。
