・世界でいちばんやかましい音(だめといわれてひっこむな/愛蔵版おはなしのろうそく5/ベンジャミン・エルキン・作 松岡享子・訳/東京子ども図書館編/2001年)
ギャオギャオ王子さまの誕生日の贈り物は、王子さまの希望もあって、何千、何億もの世界中の人が、ひとりのこらず同時に、ワァーッて さけぶことになりました。
何百人もの使いが、世界のあちこちに送りだされました。暑い暑いジャングルから、さむいさむい氷の国まで。
毎日毎日、何千というお知らせが、電報で、トムトムで、伝書バトで、車で、飛行機で、犬ぞりで、あらゆる場所におくられました。
いよいよギャオギャオ王子の誕生日がやってきて、世界でいちばんやかましい音がはじまるカウントダウンがはじまりました。
15秒前、10秒前、5秒前、3,2,1・・・。
ところが・・・。
この町の入り口には「これよりガヤガヤの都 世界でいちばんやかましい町」という立て札がたっていて、やかましいのが当たり前。世界でいちばんやかましい音が聞いてみたいというのが人々にありました。
ところが、これまであたりまえだったことが、たったひとりのおくさんが「わたしひとりくらい」と思ったことで、素敵な世界がやってきました。
小学校の教材にもなっていますが、オチが鮮やかなだけに、楽しい物語が 楽しくならないか心配です。
こぐま社から絵本もでています。

