スモ-ルさんはおとうさん/ロイス・レンスキー・文絵 渡辺茂男・訳/童話館出版/2004年初版
スモールさんは、理想的なおとうさんのようです。奥さん(専業主婦のようです)とこども三人。
おとうさんは
月曜日、仕事からかえってくると洗濯物を干します。
火曜日、おかあさんがアイロンかけしたシャツに着替えます。
水曜日、おかあさんの好きな絵を飾ります。
木曜日、台所の水漏れを修理
金曜日、芝生の草刈り
土曜日、スーパーへ買い物、畑仕事も。
日曜日、家族で教会へ、教会から帰ると料理の手伝い、午後はドライブ、夜はこどもたちにお話を読みます。
家事はおかあさんだけでなく、おとうさんも子どもも手伝います。車でみんなで買い物に行ったり、ほほえましい家族なのですが、できすぎの感があります。
平凡なのですが、じつはとても非凡なスモールおとうさんです。今の日本人の働き方をみると羨望な生活でしょう。

おまわりさんのスモールさん/ロイス・レンスキー:文・絵 わたなべ しげお・訳/福音館書店/2005年
原著は1962年に出版されていて、おまわりさんのスモールさんは、手信号と可動式の信号で交通整理をしています。
朝の六時にはもう交差点にたち、午後六時までの勤務。(長時間労働?)
午前六時、牛乳配達のトラックがとおります。
八時半 子どもたちが登校です。
九時 お百姓さんが、車に野菜をつんでとおります。
・・・
午後二時 大きいトラックが、ちいさい 自動車の後ろに追突。スモールさんは事故処理。
スピード違反の青年には注意し、救急車が通る時には道路を整理。サーカスのパレードの先導、迷子の子どもの世話、トラックから転げ落ちた牛乳の缶をもどし、こぼれた牛乳をなめるねこのために、自動車を止めたりと、スモールさんは 大忙し。
スポーツカー、救急車、大きいトラックに、ちいさいトラック、スクールバス、消防自動車がでてきて、車に興味をもつ子どもは楽しめるかもしれません。ただし出版年の関係からだいぶクラシック。でもこれはこれで、昔の車だよと会話が弾むかも。
スモ-ルさん、勤務が終わると”すすめ””とまれ”の可動式信号を持って帰るのは、このあと誰が交通整理?
歩いて学校へいく子どもたちは、花をもったり、教科書?一冊だけと身軽。多分教材は学校にあって、いまの日本のように、ランドセルなんて必要なさそう。
50年前の絵本で、ちょっと昔のくらしを振り返る機会にもなりそうです。
