火をとりにいったウサギ/脚本・津田真一 絵・スズキ コージ/童心社/2023年(12場面)
むかし、むかし火がなく。みんながさむさにふるえていた。
ある日、旅からかえってきた鳥から朗報がもたらされた。「火をみつけたよ! やまのてっぺんにあったよ!」
けものたちは、「やまの てっぺんには、こわい おとこたちが いるんだよ。」と、しりごみしましたが、おちょうしもののウサギが、頭に木の枝をくっつけて、やまのてっぺんへ、むかいました。おまえには無理と言われたウサギでしたが、寒いのはウサギもおなじ。
おとこたちの踊りの輪にくわわったウサギは、すきをみて、木の枝に 火をつけ 逃げ出しました。
大雨を、木の穴ですごし、川を泳ぎ、やっと なかまのところへ 火をとどけることに・・・。
ストーリーはシンプルですが、リズミカルな 展開です。
おどりの場面は
ドンドコ ドン
ホイ ヒッヒー
ドンドコ ドン
ホイ ハッハー
おとこたちが おいかける場面
やまの 火 を わたすな
ドンドコ ドン
とられた 火を
ドンドコ ドン
おおぜいの おとこたちが 太鼓をたたきながら おいかける場面は、迫力満点。
とくにことわりはありませんが、北米インディアンの話がもとでしょうか。
「天の火をぬすんだウサギ」では、動物たちの連係プレーで 火を もちかえります。