うるさく、しずかに、ひそひそと/ロマナ・ロマニーシン アンドリー・レシヴ 広松由希子・訳/河出書房新社/2019年
副題が「音のきこえる絵本」。
白地に蛍光色をつかったカラフルな絵で、目には見えない音を視覚で解明していきます。
音がなぜ聞こえるのか
音楽の誕生
家・街・自然の音
音の記録
そして言語。
韓国語、中国語、アラビア語、ヘブライ語での「音」はどうあらわすのか、人で表現されているもおしゃれな感じ。
音を文字にしたら
ぺちゃくちゃ、がさがさ、チーチー、ごたごと、ピーピー、バリバリ
チューチュー、キーキー、もぐもぐ、ガタガタ、クンクン、さらさら
・・・
地球で一番うるさかった 音は?
音は、聴こえない世界との対比で意識するからで、パントマイム、瞑想は、音の対極か?。手話にもふれられている。
豆情報?も楽しい。
なんとジョン・クレイマー博士のホーページで、ビッグバンの音までが紹介されています。
作者はウクライナで活動をするロマナ・ロマニーシンとアンドリー・レシヴご夫妻。おふたりとも1984年生まれ。
なかほどに、「わかりあうために、わたしたちは、言語をつかって話す。」とありますが、戦争がはじまって三年半、まだまだ先行きは不透明です。
ウクライナでは、音といえば爆弾、銃声、空襲警報、ミサイル、ドローン。音は恐怖で、その中で、多くの命が奪われていく。それはロシアもおなじ。
安心できる音が、人びとや街にもどってくることを祈るだけです。